当社は50〜60人規模の製造業なんですが、昨年ようやく中途で3名を採用できたんです。でも、実はその裏で同じ時期に3名が辞めてしまっていて、結局『プラマイゼロ』だったんです。ショックだったのは、この事実に経営陣が全然気づいていなくて、現場との危機感にものすごいズレがあることです。採用にばかり目が向いて、今いる人が辞める現状に目を向けないと、組織の土台がすり減っていく一方だなと痛感しています。
新村
現場は『このままではまずい』と危機感を持っている一方で、経営陣の方々は『採用できている』と捉えている。
経営陣が離職になかなか気づきにくいという温度差は、現場の担当者様にとって非常に苦しい問題ですね。
川上
まさに『採用の罠』ですね。
どうしても『新しく人を採用すること』ばかりに注目が集まりがちですが、実際には『今いる方々がどうして辞めてしまうのか』という問題に目を向けないといけないんですよね。
田邊
定着を考える上では、『不満をなくす』ことと、『満足をつくる』という両輪の視点が必要ですが、全員がその視点を持つことは難しいというのも事実。
川上
特に中途で入社された方は、新卒のように同期という仲間がいるわけでもなく、職場に馴染むまでの孤独感や『誰に何を相談すればいいのか分からない』という状況になりやすいです。私自身の転職経験からも、事前の関係性づくりやオンボーディングの仕組みは本当に重要だと痛感します。
田邊
ただ業務を教えるだけでなく、社内で信頼できる関係性を築き、『この先、自分はここでどうなっていくのか』という将来の不安を先回りして解消していく関わりが大切ですね。
新村
はい。そして、その必要性をどう経営陣に理解してもらうかという点において、ほかの参加者の方がお話されていた『ストレスチェックの集団分析』の活用は、非常に具体的な解決の糸口になりますね。
川上
そうですね。まずは自社の状況をデータや声から客観的に見つめ、できるところからアプローチを始めていくことが第一歩になりますね。
